2023年04月07日
こんにちは。
Sakaseru代表の小尾です。
ご公演やライブにお祝い花を贈る際に、確認すべき運営会社様からのレギュレーション。
今回は、改めてレギュレーションとは何か、そしてなぜ定められているのかを、運営会社様・Sakaseruそれぞれの視点でご紹介させて頂きます。
尚、運営会社様の視点に関しましては、以前運営会社様や会場様と面談させて頂いた内容を元に書かせて頂いております。
また、私自身もご公演の楽しさを皆様に教えて頂き、定期的に舞台観劇に行くようになりましたので、お花で彩られた会場の美しさがいつまでも文化として続いて欲しい。
そんな願いを込めて書かせて頂きました。
既にレギュレーションの事をご存知の方でも、興味を持って頂ける内容かと思いますので、是非最後までお読み頂ければ幸いです。
お祝い花のレギュレーションとは、「公演の運営会社様が取り決めたお花を贈る時のルール」になります。
このルールを定めて頂けるお陰で、ファンはお祝い花を贈ることが出来ますし、私達Sakaseruもお祝い花のご注文をお引き受けすることが出来ています。
ご公演の準備が忙しい中、レギュレーションを定めて下さる運営会社様、そして、レギュレーションを守った上でご注文下さる皆様一人一人には、感謝しか御座いません。
本当にありがとうございます。
多種多様なご公演がありますが、レギュレーションの内容は概ね同じ要素で構成されています。
1. お花の受け入れ可否
2. お花のサイズ・装飾品について
3. お花の納品日時
4. お花の納品方法
5. お花の回収日時(回収が必要な場合のみ)
それぞれの項目をご紹介致します。
その名の通り、該当の公演でお祝い花を受け入れるか否か記載されています。
お花を受け入れて下さる公演は、現場の運営スタッフ様が届いたお花の梱包を解いたり、規定の場所に並べて下さったりします。沢山のお花が届く場合、設置だけでも一仕事ですから、受け入れて下さることが大変ありがたいことです。
一方で、お祝い花を受け取らないレギュレーションの場合、残念ながらお花を贈ることは出来ません。
コロナの感染防止対策(綺麗なお花に人が集まるため)や、そもそも会場にお花を置くスペースが無い等、様々な理由が挙げられます。
スタンド花(脚のついた背の高いお花)・楽屋花(カゴや器に入った卓上サイズのお花)それぞれのサイズ感が記載されている事があります。
以前とある運営会社様にお伺いさせて頂いた際、
「会場の広さや贈られるお花の数を想定してサイズ感を決めています。出来るだけ多くのファンのお花を受け入れさせて頂きたいため、サイズ制限を設けています。」
とお伝え頂いた事があります。
加えて、スタンド花の高さ制限に関しては、お花を運搬するエレベーターや会場の天井の高さ等考慮した上で決められているとの事でした。
サイズ感が記載されている場合、注文先のお花屋さんにサイズ感を伝える必要があります。
定められたサイズが守られていない場合、お花を受け取って頂けない事もあります。
また、「過度な装飾はお断りします。」の様に記載されていることもあります。
言葉の捉え方が難しいですが、今まで多数のお祝い花をご用命頂いてきたSakaseruとしましては
・他にも届くファンからのお祝い花が、平等に問題なく飾られることを妨げない事
・お花を管理する運営会社様のスタッフ様が滞りなくお花の移動や管理が出来る状態のお花
以上を指しているのだと認識しています。
お花の納品日に関しては、多くのご公演がご公演前日、あるいは当日開演前を指定されます。
公演が始まる前までには、ファンから届いたお花をきれいに並べ、華やかに公演をスタートする為。
そして、公演当日は観客の受け入れや本番直前の用意等、大変多忙ですから、それまでには準備は済ませておく必要があるからです。
お花の納品時間に関しては、「午前中」と大まかな時間を設定されている場合もありますし、
「○時〜○時」と正確に時間が設定されている場合もあります。
楽屋花の場合、Sakaseruでは宅配便による納品が禁止されていない際、その殆どを宅配便でお届けしておりますので、宅配業者様が定めた時間帯と、運営会社様の納品時間帯が重なる時間を選択頂いております。
スタンド花の場合、フラワーデザイナーが直接納品に伺いますので、ご注文時に納品時間を記載頂ければ問題なく納品させて頂きます。
お花の納品方法には2つのパターンがあります。
1. 納品方法が定められていない場合
2. 配達業者様による納品がNGの場合
1に関しては、納品日時さえ守られていれば、
・配達業者様による配送
・お花屋さんによる配送
どちらの配送でも問題なくお引き受け頂けるのでお客様が気にすることは何もありません。
一方で2の場合、次のいずれかでお花をお届けしています。
・フラワーデザイナーによる直接納品
・Sakaseru運営が直接納品
フラワーデザイナーによる直接納品は、スタンド花であれば通常通り納品をさせて頂いているのですが、楽屋花の場合は、同公演にスタンド花のご注文があった場合のみお引き受けしています。
これは、スタンド花は直接納品のみ可能である商品の性質上、スタンド花を納品するのと同時に楽屋花も納品することが出来るからです。
スタンド花のご注文が無く、楽屋花のみのご注文しか見込めない場合、楽屋花をフラワーデザイナーが直接納品することは基本的には出来かねてしまいます。
Sakaseru運営による直接納品は、受注の条件を満たした場合のみ、Sakaseruが契約しているお花の配送に十分長けた会社様に納品をお願いしています。
受注の条件は、ありていに言えば送料の採算が見合う事です。
具体的には
「お客様から頂く送料合計 ≒ Sakaseruの配送に掛かる送料」
以上の条件を満たす見込みのあるご公演が条件です。
大きな公演等、沢山の受注が見込めるご公演等がそれにあたります。
条件が満たされそうな公演のレギュレーションが発表された際は、Sakaseruの判断で、お花の受注に関する周知をさせて頂いています。
本音と致しましては、全ての公演のお花を滞りなく受注させて頂きたい想いで一杯なのですが、
「配達業者様による納品がNG」の場合採算の観点から一部の公演に限らせて頂いておりますこと、何卒ご理解頂けますと幸いです。
お花の回収日時はご公演終了当日の夜間、或いは翌日日中の指定頂くことが多いです。
公演の運営会社様は会場様より、公演終了後「原状復帰」することを求められています。
端的に言えば、公演をする前の状態に戻して公演を終えて下さい。という事です。
機材や舞台装置と共にお花もきれいに撤収する必要があります。
お花の回収に関しても納品同様、スタンド花と楽屋花それぞれでSakaseruの対応は異なります。
・スタンド花の場合
スタンド花は回収のレギュレーションに関わらず、Sakaseruは回収します。
理由は、大きなスタンド花が納品先に残されたままだと迷惑がかかる事と、スタンド花に使われる脚の部分は再利用可能・かつ物によっては高価ですので、次回のスタンド花納品に向けて回収が必要だからです。
スタンド花の脚の裏には、回収するフラワーデザイナーの連絡先が書いてあり、回収しそびれる事無く全てのスタンド花の回収を行っております。スタンド花お届けは、納品から回収までが仕事です。
・楽屋花の場合
Sakaseruでは基本的に楽屋花の回収を行っておりません。
一方で、下記1,2の内どちらかに当てはまる場合は楽屋花の回収を行っています。
1. 同公演でスタンド花回収がある場合
2. Sakaseruが回収料金と共に楽屋花の回収をお引き受けさせて頂く公演の場合
1の場合は、スタンド花回収と共に楽屋花を回収させて頂きます。
ただし、スタンド花と楽屋花の納品元フラワーデザイナーが同一の場合のみに限ります。
理由は、他のお花屋さんの制作したお花を勝手に回収することは出来ない為です。
例外として、Sakaseruフラワーデザイナー同士の合意が取れている場合のみ、
Sakaseruで受注したお花を、他のSakaseruフラワーデザイナーが回収させて頂く事もあります。
2の場合は、楽屋花の直接納品同様、沢山の受注が見込めるご公演の場合、送料とは別に回収料金を頂いた上で回収させて頂くケースが御座います。
「お客様から頂く回収費用合計 ≒ Sakaseruの回収に掛かる送料」
こちらの条件を満たす可能性があるご公演のみとなります。
大前提として、運営会社様がお花を受け入れて下さるからこそ、お花をお届けすることが出来ていますから、レギュレーションを守ることは必須条件ですし、運営会社様、演者様、自分以外のファンに対してのリスペクトだと思います。
また、レギュレーションを守らないお花は、基本的には運営会社様に受け入れて貰えません。
たまに目にするレギュレーション違反の一つとして「規定のサイズを守らない」事が挙げられます。
高さ180cmまでのスタンド花と定められているにも関わらず、サイズを超えてしまうお花を会場で見かけることがあります。
※大変ありがたいことに、Sakaseruのお客様はレギュレーションを守った上でご注文を頂いております。本当にありがとうございます。
折角の御祝いのお花だから、大きくて華やかなお花を贈りたい。
その気持は私もよく分かります。
しかし、運営会社様あってのお花贈りですから、レギュレーションは守るべきです。
例えば、レギュレーションを逸脱した大きなサイズのお花が納品されていた場合、レギュレーションを守って納品されたお花は、サイズの観点でコンパクトに見えてしまう事があります。
これでは、真面目にレギュレーションを守ったお客様がマイナスな気持ちになってしまう可能性もあります。
また、公演によってはスタンド花のサイズをメジャーと共にきっちり測る公演もあります。
サイズを超えていた場合、その場で作り直しをさせられるか、或いは受取を拒否されるかどちらかになります。
全ての公演でサイズを測る訳ではありませんが、公演に関わらずレギュレーションを守って、素敵なお花贈りが行われることが、公演に関わる全ての人にとって良い選択肢だと考えています。
ここまで、レギュレーションの詳細や大切さについてご紹介させて頂きましたが、実際に起きている問題として、
「レギュレーションの発表が遅く、お花の注文が出来なかった。」事が挙げられます。
まず、公演が発表されてからお花を届けるまでの一般的なスケジュールを下記の図にてご紹介します。
発注期間・制作期間共に余裕のある、一番理想的なスケジュールです。
タップして拡大
一方でレギュレーション発表が遅くなってしまうケースもあります。
お花の発注期間・制作時間ともに余裕が無く、スケジュール通りお祝い花贈りを進める事が困難です。
特に、レギュレーション発表からお花納品までの期間が2,3日しか無い公演ですと、お花のご相談期間や装飾品の郵送期間など考慮し、公演向けのお祝い花を満足行く形でお作りすることは非常に困難です。
タップして拡大
また、人気のご公演になりますと、大変ありがたいことにSakaseruへのご注文が殺到し、レギュレーションが発表された頃には受付が終了していた、そんな事も往々にして起きてしまいます。
レギュレーションを守り、出来るだけご希望のフラワーデザイナーにご注文して頂きたい。
こういった想いで、お客様のご希望を叶えるために打ち出している施策が下記のスケジュールになります。
タップして拡大
先にご注文可能な最低金額でご希望のフラワーデザイナーにご注文をして頂き、レギュレーションにてお花贈り可能な事が発表され次第、ご希望の金額に変更してお花をご注文頂く流れになります。
ただ、大変恐縮ながら、こちらのご注文方法においてはフラワーデザイナーの稼働やお花の仕入れの観点から、一切のキャンセルをお引き受けしておりません。詳しくは、https://www.sakaseru.jp/faq/detail/10こちらのFAQを御覧ください。
メリットとしましては、
1. ご希望のフラワーデザイナーのご注文枠が埋まる前に、ご注文出来る可能性が高まる。
2. レギュレーション発表がギリギリだったとしても、お花のご相談期間が十分に取れる。
デメリットとしましては、
1. レギュレーションでお花引受け入れNGの際に、会場までお花を届けることが出来ない。
※完成写真の送付、或いはご自宅へのお花お届けとなります。
2. キャンセルが出来ない。
メリットとデメリット、それぞれ存在する形にはなってしまいますが、現状私達がご提供している施策のご紹介となります。
ここまでコラムをお読み頂きまして、本当にありがとうございます。
レギュレーションに関しまして、運営様・Sakaseruそれぞれの視点からご紹介をさせて頂きました。
コラムを書いていて、お花をご用命下さるお客様は勿論、運営会社様や会場様。様々な方のお陰で素晴らしいお花贈りが成立しているのだと、改めて感じました。
これからも素晴らしいお花贈りが続きますよう、皆様と一緒に歩んで行ければ大変嬉しいことです。
SNSでシェア
関連するコラムを読む
お花とテクノロジーについて
2022年もありがとうございました 皆さまへのお礼とSakaseruが大切にしていること
初めての人にも優しいサービスでありたい理由
お花を贈る時に知って頂きたいことをまとめました
私たちが胡蝶蘭アレンジを販売する理由
お花の「配送」と「配達」の違いについて 〜お花の配送の歴史から メリット・デメリットまでご紹介します〜
【応募を締め切りました】運営メンバーを募集しています!
お花の指定をすると、なぜ予算が上がるのか
2021年も大変お世話になりました。お礼と年末のご挨拶。
Sakaseruの商品への想いとお礼
Sakaseruは応援する人を応援します。
花言葉を簡単に検索できるツールを作りました。
漫画「トリリオンゲーム」の花事業監修をさせて頂きました。
コロナを乗り越える為にやっていること。気付いたこと。
お花を寄付したら 小学生の皆さんからお手紙を頂きました。
サービスの価値はお客様が作って下さる事について
作品事例数が5,000件を超えました。
フラスタ本にSakaseruを紹介頂いて感動した話
5年間応援下さり、ありがとうございます。
推すことと、推されること
「“推し”への気持ちに寄り添えるのか」 迷いから始まるWEBデザイン
みんなでSakaseru開発者インタビュー「"推し"に想いを贈るサービスから見える、 エンジニアとしてのねがい」
セカンドライフフラワー アーティストインタビュー 「日常にあるものでも“心地よさ”は伝えられる」
僕たちは、なぜ花を贈るのか
来たるべき花贈りのために
お客様から頂戴しました、セカンドライフフラワーの優しい花
お花屋さんが投資家の方から質問されたことと、その回答
皆さまのお陰でクラウドファンディングの目標を達成出来ました!
皆さまが大変な状況の中、応援して下さり、ありがとうございます。
#こんなときだからこそお花見を「おうち花見」クラウドファンディングを開始します!
セカンドライフフラワーをはじめます。
コロナウイルスの騒動で失ったものと、得たもの
なぜSakaseruは、お花屋さんの名前を出すのか
2019年も本当にありがとうございました。
2019年も本当にありがとうございました。
twitterで感じたコミュニティの優しさ
4年間応援して下さり、ありがとうございます。 -Sakaseruができあがるまでをご紹介します-
台風の時に頂戴しました、お客様の温かい声
Sakaseruチームの仕事をご紹介します
なぜ花屋が演者様にインタビューさせて頂いたのか
僕たちはファンの想いをどの様に受け止めているのか
花を最後まで楽しんでいただきたいSakaseruの想い
Sakaseruに込められた8万の言葉
最高の花を気軽にお届けするために。
海外の方からの嬉しいオーダー
はじめての方にも優しい花屋であるために
お客様の想いを形に出来る花屋の喜びについて
Sakaseruが花をインターネットで販売する理由
Sakaseruスタッフはなぜ観劇するのか?