女優・佐倉仁菜さんインタビュー「大丈夫だよ、わたしも同じだから。」

女優・佐倉仁菜さんインタビュー「大丈夫だよ、わたしも同じだから。」

2020年05月28日

以前、演者さまの魅力とファンの方への感謝を伝える[演者様インタビュー]にお答え頂いた、佐倉仁菜さん。
今回は、新型コロナウイルスにより多大な影響を受けるエンタメ業界、その当事者としてご質問にお答え頂きました。

新型コロナウイルスによってどのくらい影響があったのか。そしてどんな風に過ごしているのか――リアルなお声です。



Q.この度もご協力頂き誠にありがとうございます。
早速ですが、お仕事において、コロナの影響はありましたか? また、現在もありますか?


今勤めている職場は、自粛で働くことが出来なくなりました。あと、自身で企画していた生誕祭イベントを札幌で行う予定だったのですが、そちらも安全を考慮して中止とさせて頂きました。収入は減ったものの、補償と貯蓄で過ごした2ヶ月でした。生活は一気に長期のお休みを頂いたような形となりました。かといって、外出は出来ないので、本当に暇な毎日を過ごしていました。現在はたまにオンラインなどで、ファンの皆様と交流をとったりしています。6月からは、ようやく社会復帰が出来そうです。

Q.その変化について、どのような感情を頂きましたか?

仕事もなく、家に居なければいけない状況が、こんなにも息苦しいものだとは思いませんでした。一人暮らしなので、家族や恋人のいる人たちが本当に羨ましく思いました。一人でずっと家の中にいると、良からぬことを考えたり、これからの未来に不安が広がってしまって、気持ち的に落ち込むことも多かったです。

Q.その変化について、どのような行動をしましたか?

自粛期間を活用して、新しいことにチャレンジする人たちをたくさん拝見しました。
例えば、YouTube、TikTok、オンラインでの演劇配信など。
みんなすごいな、偉いな、と思う反面、わたしは本当に「何もしなかった」です。
趣味も少ないので、友人に「家で何してるの?」と聞かれることもあったのですが
本当に「何もしていない」ので、そのまま答えてました。わたしは、何もしなかったんです。

Q.その変化や感情にマイナスなものが含まれていた場合。そのマイナスをどうやり過ごしましたか?

焦らなくていいと思いました。あの人がこれをやっているから、わたしも何かをしなければいけない、という概念に捉われず
わたしは、わたし。あなたは、あなた。
色んな人間がいるからこそ、何かにチャレンジする人がいれば、何もせずに過ごす人がいてもいいのかな、と。
こんなに時間があるのに、何もしないということは批判的な意見もあるかもしれません。
でも、そこに負い目を感じることなく、もう今後きっとないであろうこの期間を存分に、贅沢に過ごしてみてもいいんじゃないかと思ったんです。
誰もが同じ心を持っているわけではないので、この自粛期間中に自分は何も成長出来なかったな、と落ち込む人がいたのなら
大丈夫だよ、わたしも同じだから。
と、声を掛けてあげたいです。
例えば普段やらない掃除をしたとか、ご飯を作ったとか、そんな些細なことでも、ほんの1ミリでも、きっと成長出来ているのだと思います。

Q.その変化で「時間が以前より空いた」場合、その時間はどんな風に過ごしましたか?

水回りのお掃除を丁寧にしたり、お料理をしたり。TVを観てケラケラ笑ったり、たまに友人と連絡を取ったり。そんな普通のなんてことない日々を過ごしました。

Q.仕事にかかわらず、生活においてはどんな変化を感じましたか?また同様にお気持ち、行動を教えて下さい。

とても痛切に感じるのは、お金を使わなくなったことです。収入が減ったことも関係しますが、とにかく外出しないというのは最大の節約なのではないかと思います。わたしは居酒屋など外で飲むのが好きなのですが、それをお金に換算するとかなりの節約になったと思います。でも、一人きりでお家で過ごすのはいい加減寂しいので、早く友人たちと馬鹿みたいな話をしながらお酒を飲みたいです。経済も回していかないといけないと思います。

Q.エンタメ業界でもクラウドファンディングや相互支援のプロジェクトがいくつか立ち上がっています。そういった動きについて、どのように感じますか?

とても素晴らしいと思います。助けて、と声を出したら助けて下さる方がたくさんいることがまず素晴らしい。持ちつ持たれつ、支え合って生きていくのが理想的な社会だと思います。わたしも知り合いのクラウドファンディングなどは、積極的に参加したいと思っております。

Q.周囲にそのような具体的な行動に移している方はいらっしゃいますか?

わたしがお世話になっている、演劇の大先輩の藤原珠恵さんという方が、新型コロナウィルスの影響で、公演する予定だった舞台を中止にしました。
しかも、中止を決定したのは、初日前日の小屋入り日。セットも出来上がり、音響や照明も吊り、役者は衣装を着て、リハーサルをする準備満々の中での中止だったそうです。
上演するはずだった作品が予定通り上演できないという苦しみに加え、チケット収入がなくなってしまうという痛手。
この上でクラウドファンディングを決行しました。もちろん、わたしも支援させて頂きました。頑張っている過程を知っている身としては、やはり公演をしてもらいたいですし、昔からお世話になっている、珠恵さんの力になりたいと思いました。

Q.”コロナ後”の世界について、エンタメ業界や演劇界など、佐倉さんのお仕事はどう変わっていると思いますか?あるいはどう変わって欲しいですか?

日本でも、ニューノーマルという新生活様式が提言されていますが、やはり今までと同様にはいかないと思います。まず、都市に住む人々の安全を確保しなくてはいけませんし、優れた公共投資、公共サービスが必要になってくるかと思います。エンタメ、演劇に関わらず、働き方改革が必要だと思います。
わたしも、以前のように働くことは厳しいと思っているので、工夫しつつ、キチンと向き合って行きたいと思います。国民が健康的で、平等であること、持続的な経済回復の実現を願っております。

Q.少しずつコロナ収束に向けて日本も動き出しました。どう感じていますか? また、これから何をしたいと思いますか?

緊急事態宣言が解除されて、ようやく少し明るさを取り戻せたかのように思います。しかし、これからは第二波を防ぐことが大切です。国民がしっかり新型コロナウィルスと向き合い、意識のある生活をしてほしいです。
わたしも、自分に出来ることは限られていますが、少しでも社会の役に立てたらいいなと思っております。小さなことから、コツコツと、まずは自分自身の健康をしっかりと管理し、周りにも配慮が出来るよう行動したいです。

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