[収益編(4/5)]webサービスの作り方

[収益編(4/5)]webサービスの作り方

2020年09月01日

こんばんは。
Sakaseru代表の小尾です。

今回のコラムは、全5回のコラムの内の第4回となります。
全5回のコラムを通じて、webサービス・アプリの作り方をご紹介させて頂く試みです。

全5回の流れ
はじめに

着想・構想編

デザイン・プログラミング編

収益編(いまここ)

本番リリース〜運用編

前回までのコラムで、みんなでSakaseruのデザインとプログラミングが完了しましたので、
今回のコラムでは、webサービスで、どの様に収益を出していくのか、ご紹介致します。

webサービスを作って、自分のお小遣いや生活費を稼いでみたい方におすすめのコラムです。

読者の方で、既にwebサービスの構想がある方は、ご自身のプロダクトと照らし合わせて読んで頂けますと、更に良いと思います。



どのような稼ぎ方があるのか?



一口にwebサービスで収益を出すと言っても、幾つか方法があります。
次のご紹介する方法は、僕が今まで実際に関わったお金の稼ぎ方をご紹介致します。
一般的な稼ぎ方の紹介は、専門的なサイトで説明し尽くされていますので、ここでは今までエンジニアとして生きてきた僕の実体験を元にご紹介致します。

・物販
一番シンプルな方法です。
自分で何かを仕入れ、加工等してインターネットで販売します。
販売した商品の売上から原価を引いた数字が利益として残ります。
最近ですと、stores.jpやBASEなどで出品すれば、簡単にネットショップを開ける便利なサービスもあります。

六本木の花屋を運営していたときは、仕入れる花の原価をどれだけ安く出来るか。安く仕入れた花にどれだけの価値を付けて高く販売するかを意識していました。
抑えた原価率に対して提供価値がマイナスに振れていないか、お店を運営していたときは常に考えていました。
例えばプリザーブドフラワー(枯れないお花)は国内で仕入れると高いですが、タイから仕入れることで、一気に原価を抑えることが出来ます。
その分品質も変わってきますが、その差分がお客様に果たして伝わるのか否かが、仕入れる際の判断材料でした。

・広告収入
いわゆるアフィリエイト広告を作ったwebサービスに表示させ、クリックされたり、広告先でお金の支払いが発生した場合などに、収入が入ってきます。
ブログや、多数のアクセスを集めるwebサービスにおすすめです。
一方で、広告を表示することによって、自分の作ったwebサービスが見づらくなるなど、お客様の体験価値を落とす事もありますので、そこは判断が必要となってきます。

国内最大の動画配信サイトの広告システムを開発していたときに、広告の事を学びました。
サイト自体は、桁が間違っているのでは無いかと錯覚するほどの、信じられない量のアクセス数を稼ぐ一方で、当時流行っていたMAD動画などが、広告を出向するクライアントに受け入れられず、僕が在籍していた当初は難航していました。
MAD動画などのいわゆる、アンダーグラウンドな雰囲気がお客様に受け入れられる中で、広告も利益が出るように表示させる事がポイントでした。
同時に、アクセス数をそれだけ稼ぐということは、動画を配信するコンピュータ(サーバ)の負荷も大きく、月に多大な金額の費用を支払っていましたので、その費用回収も広告収入だけでまかなえるのか、議論の対象にもなっていました。

・定期購入(サブスクリプション)
月額◯◯円で定期購入する、等のサービスがこれに当たります。
一番わかりやすい例が、家賃です。
月額費用を支払うことで、家に住む権利を買うことが出来ます。
webサービスですと、映画やドラマを観れるhuluやNetflixや、最近は花のサブスクリプションサービス等も数が増えています。
サブスクリプションのメリットは、お客様の数が増えれば増えるほど、売上が積み上がっていく事です。
逆に、離脱率(解約率など)が大きいサービスですと、新規のお客様を獲得しても、売上が積み上がらない状態になるので、既存のお客様の満足度をどの様に維持するのか、がキーになってきそうです。

海外のオンラインゲームを作っていた際に、サブスクリプションの事を学びました。
月額費用を支払っていただくことで、ゲームをプレイできる仕組みでした。
一番苦労した部分は、お客様の継続(リテンション)率を保つことでした。
ゲーム内のイベントを定期的に更新したり、新しいゲーム内の仕組み等を提供することで継続率を保っていました。

・課金
良く知られているのが、基本のサービスは無料で、ある提供価値を受けたければ、追加でお金を支払う、といった仕組みです。
一番分かりやすいのがスマホのゲームです。
ガチャを回すのに必要なゲーム内の通貨を購入するために、現実のお金を支払う形式です。

国内のスマホゲームを作っていた際に、課金について学びました。
ポイントは、スマホゲームの全お客様の内、何%が課金をして下さるか、でした。
僕の開発していたスマホゲームは、全体の1割〜2割の方が課金をして下さいました。
1割〜2割の方の収益でサーバから人員のお給料まで出るので、一人あたりの課金額は相当なものでした。
ポイントは、課金して下さるヘビーユーザーの方を、どうやって満足させるか、ということでした。
キャラクターものであれば、そのキャラクターのストーリーを広げていく事や、違うバージョンの同キャラクターを出す、等でした。
文章だけみると簡単な商売だと思うかもしれませんが、紹介したお金の稼ぎ方で一番大変だった記憶があります。
生半可な提供価値では、ヘビーユーザーのハートは掴めないからです。
開発に関わるメンバーは、誰よりもそのゲームに詳しく、キャラクターを愛している必要がありました。

・手数料
提供価値や商品を流通させる際に、間でお金を頂くサービスがこれに当たります。
クラウドファンディングサービス等はこれに当たります。
お金をネット上で集めることの出来る価値をお客様に提供する代わりに、集めたお金の◯◯%を支払ってください。といった仕組みになっています。
手数料のメリットは、サービスを通じて動くお金が多くなればなるほど稼ぎやすくなる事です。
一方で、手数料に見合う価値提供がwebサービスを通じて出来ているかなど、手数料と提供価値のバランスを常に考えることがキーになってきそうです。

花のクラウドファンディングサイト みんなでSakaseruで学ばせて頂いています。
詳しくは、次の章からご紹介させてください。



かんたんな収支予測を作った。



webサービスでお金を稼ぐ時に、大体どれくらい稼げたら良いな、という予測を作りました。
金額に関しては、サービスを作る方の自由ですので、毎月のお小遣いが稼げれば良い、という方から、サービス一本で巨額の富を得る、ことでも良いと思います。
Sakaseruの場合、サービス開発当初は中々夢見がちで、多くのお金を稼ぐ予測を立てていましたが、現実は下記の通りです。

1.当初は自分のお給料(起業当時は色々差し引いて7万円位でした。)分稼ぎたい。

2.もう少しだけまともなご飯を食べられる分だけ稼ぎたい。

3.入ってくれた仲間の分の給与分も稼ぎたい。

4.サービスを更に良くするための資金分も稼ぎたい。

5.コロナが発生してしまったので、3に戻った。

これが現実的な収支です。
また、実際にwebサービスを開発運営してみると、「稼ぐ」という言葉の曖昧さに直面しました。
沢山売上を上げても、利益をみるとマイナスであることが長い間続いたからです。

みんなでSakaseruを例に見てみます。
みんなでSakaseruは、Sakaseru(花の通販サイト)に花を頼んで頂ければ3.3%の手数料。他店に頼んだ場合は5%の手数料を頂戴しています。
仮に、月に100万円の売上があったとして、全員が他店に頼んだとします。
サービスを運営する上で、次の費用がかかったとします。

家賃 : 10万円
原価(95%) : 95万円
給与(健康保険など含む) : 30万円
決済代行費(4%) : 4万円
サーバ代 : 5万円

すると、毎月44万円の赤字となってきます。
実際には交通費や雑費等もかかってきますので、赤字は更に大きくなります。

つまり、月に100万円の売上があっても、赤字の事はあるよ、ということに気づきました。
これが1億円になったとしても、支出が金額に応じて増えるのであれば同様のことは起こり得ます。



手数料の決め方に苦労した。



先程の簡単な収支を見ただけでも、どうやら手数料5%頂いただけだと、そもそもサービス運営は出来ないことは明確です。
解決する簡単な方法は、手数料を上げることです。
参考程度に他のクラウドファンディングの手数料を見てみると、約20%程度です。
しかし、参加者の方から少額を集めて、推しへの花を贈るサービスに於いて、20%の手数料は現実的ではありません。
お花贈りの主催の方は、時には自己負担額を増やしてまで、推しへの想いを参加者の方と共に花に託して贈ります。
この状況で20%の手数料はかなりの痛手です。

もう少しドライな言い方をすれば、手数料を多く頂戴するのであれば、お金を沢山持ってる対象からの方が良いかもしれません。
例えば、企業を相手にしたサービス展開をするなどです。

ただ、「着想・構想編」でもご紹介した通り、まずは目の前で不便を感じているファンの方に価値提供したいですので、現実的な手数料を考えます。
多くても5%が良い線なのではないかとチームで話し合いました。

本当は手数料無料が一番良いのですが、削れない経費が存在する以上、無料には出来ませんでした。
削れない経費は、決済代行費用です。
みんなでSakaseruではクレジットカード決済が可能なのですが、その決済に掛かる手数料が約3〜3.6%掛かります。

少なくとも決済手数料分はお客様にご負担頂こう、という結論に至りました。

Sakaseruに花をご注文頂けるお客様と、他店に頼まれるお客様とで手数料に差を付けているのは、Sakaseruに注文頂くことで、少しでも金額的なメリットをお客様に提供したいからです。



サービス運営を継続するために



みんなでSakaseruでは、花を他店にご注文された場合、5%の手数料をお客様から頂戴しています。
決済手数料が4%だとすると、たった1%しかSakaseruは利益が出ません。
つまり、手数料だけではサービス運営出来ないということです。

では、何故5%の手数料にしているかといえば、ファンの花贈りをもっと気軽に楽しんで頂きたい、といった想いがあるからです。
すぐにSakaseruに利益が出なかったとしても、ファンの花贈りが活性化することは、ファンも、花業界も、花を贈られる演者さまも嬉しいことだと信じています。

しかし、運営できるだけの利益は捻出する必要があります。
そこで、既存の花の通販サービスSakaseruの出番です。
みんなでSakaseruを通じてSakaseruにお花を頼んで頂けた場合、Sakaseruで利益を出すことが出来ますから、みんなでSakaseruの手数料を上げる必要性が無くなってきます。

みんなでSakaseruをご利用頂いたお客様が、Sakaseruにご注文頂くために必要なことは、Sakaseruの花屋の多様性を増やすことです。

どの様なお花でも製作可能な状態にすることで、お客様のお花の満足度を上げ、僕たちSakaseruもきちんと利益の出る状態にする。
この状態を作ることが出来れば、お客様に価値提供しながら、サービス運営も出来ます。

最近ではバルーンや、大きなフラスタ(足のついたスタンド花と呼ばれる大きなお花)を製作可能な花屋もSakaseruに加盟しています。

みんなでSakaseruで企画を立てた方が、Sakaseruでご注文したくなるようなサービス作りが、今後の目標となってきます。



このコラムの最後に



今回の収益編はいかがでしたでしょうか。
僕がwebサービスを作り始めたときは、どうやってお金を稼ぐか、全然わからない状況で始めましたので、随分と遠回りをしてしまいました。
これからwebサービスでお金を稼いでみたい方の役に立てれば良いなと思い、こちらのコラムを書かせて頂きました。

次回は、作ったサービスを世の中に出し、運営をしていくコラムとなります。
宜しければ、是非読んでやって下さい。

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